2016年11月11日

11月11日金曜日

この頃の岡山は、こんな感じだ。瀬戸内国際芸術祭が終わった。月末まで岡山芸術交流というアートイベントが開催されていて、11月13日は岡山マラソンも催される。市内の至るところに芸術交流のフラッグと、マラソンのための交通規制を知らせる看板がある。日向は暖かいが風は少し冷たく、郊外の木々は徐々に色づいてて紅葉の見頃までもう少しといったところ。3、4日に1日、パラパラと雨が降ったりしている。18時前には日が沈み真っ暗。牡蠣が美味しい季節までもう少しか。車は相変わらず多く、道路工事が至るところで行われ、中心部はマンションばかり建設されている。

そんな中とりいくぐるでは、11月に入りお客さんの数も落ち着いた。今後の予約状況は平日は数人ほど、週末は満室の日もあるがだいたい8割ほどの予約が入っている。そして僕を含め4人のスタッフで回している。滞在ヘルパーは現在いない。宿泊が落ち着いているので清掃もさほど大変ではない。スタッフの一人が持ち込んだマキネッタという簡易エスプレッソマシンでコーヒーをいれて飲んだりしている。また試しにグラスを使って水耕栽培の真似事なんかもしていて、今はパクチーとブロッコリーの2つ。小さくもきれいな緑色の新しい葉が伸び、細く白い根も生えてきた。どのタイミングで収穫したり植え替えたりして良いのか分からない。中庭では隣のうどん屋の猫(二代目、名はわかめと言う)がたまに遊びに来るが、警戒心が強く触ったことは一度しか無い。そして八百屋のおばあちゃんはこの前転倒し踵を骨折してしまったそうで、おじいちゃんが一人でお店に立っている。そのためか日中の活気もやや寂しい感じ。
うちから歩いて30秒ほどの「カド」もオープンから2ヶ月が経ち、ランチ営業が始まった。時折近所の方たちがコーヒーを飲んだりしている。いっぱいで座れない、ということはあまり無い。最近、地元のタウン誌にも掲載された。これからお客さんが増えるかもしれない。

とても静かだ。例年に無いほど忙しかった夏が嘘のようだ。それでも商店街は日常を引き続き営み続けているので、僕らもつられて日々を過ごしている。つられて、というのはネガティブな印象を与えてしまうかもしれないがそんなことは決してなくて、むしろポジティブだ。円環のように、数直線のように、毎日は続いていく。想像すると途方も無いが、そんなに果てしないこともない。夜が来て朝が来るだけ。
静かなことも良いものだ、読書をするのに丁度いい。思索にふけるように散歩も良い。とりいくぐるから歩いて10分ほどのところにある運動公園の木々も、黄色に赤にと紅葉し始めているはず。
この文章は、ヘルパーさんがいないと少し寂しいし清掃もやはりちょっと大変だよねということで、ヘルパースタッフの応募を検討している人に向け、少しでも参考になればと思いながら書かれたものだ。もちろん、宿泊を検討している人にも向けられている。いざ書いてみて、真っ直ぐに自動筆記のように描写し続けてみて、岡山ってとても良いところじゃないかと思う。


ここまで書いたところで、shing02のCDが二回り目に入った。今夜もとても静か。月が南東の空に浮かんでいる。

ヘルパーの応募に関しては以下を参照してください。
http://bit.ly/tkstaffwanted2016