2019年1月23日

今年の目標は、原点に戻り主体的になる、です

今年の目標は、原点に戻り主体的になる、です


年末から新年にかけて、2019年の目標なんですか、と聞かれます。まあよくある、あるあるな話です。

個人的な目標はもう何年も健康第一ということで決まってるんですが、とりいくぐるとしての目標は何にしようかなと考えていました。大儲けしたいですね!なんて、お客さんに答えて、小さな笑いを拾ってニコニコしていても良いんでしょうけど、ちょっとじっくり考えてみることにします。冬休みもあったことですし。
お客さんが増え、たくさん儲けが出る、ということがもちろん第一の目標。商売をしている以上、当たり前のことです。とはいえ正直に話せば、近年はしばらく横ばいが続いています。横ばいのところから増加に転じさせるには、もう少し工夫が必要なようなんです。
ところでちょっと話は逸れて、2019年とはどんな年なのかとカレンダーを見てみると、一大イベントである瀬戸内国際芸術祭の開催、長い長いゴールデンウィーク、そして10月には消費税の増税(それを見越した宿泊代金の見直し)と、ポジティブな要素とネガティブな要素がそれぞれあります。これだけを見て、売上を伸ばせるでしょ、とストレートに言う自信がありません。中でもやはり怖い消費税増税と値上げ。これでどれくらい客足が遠のくのか。例年11月の半ばから翌3月までは厳しい閑散期です。なので今年も少しだけセールをしたり、イベントを開催したり、いっそ休んでしまったりしているわけです。その始まりにあたる10月に増税とは!例年以上に閑散期が厳しくなる予感しかありません。
以前、お願いしている税理士さんとお話しているとき、売上を伸ばす要素を外部に頼っていてはだめだと助言を受けました。内部からアクションを起こすことが大事だと。それじゃあ何か手を打たねばと、昨年夏ごろからとりいくぐる、そしてカドの方ではいくつか手を打ち、小さいながらも手応えと反省を得ながらやっています。もちろん長期的な視野を持ってというか、むしろ即効性を期待しては駄目というか、効果はまだ出たり出なかったり。達成感だけで判断しては駄目だけど、トライアンドエラーを繰り返して前に進んでいる気になっています。

そもそもオープンしたばかりの頃、とりいくぐるは建前かもしれないけどもたくさんの立派なコンセプトがあり、それに基づいて進んで、オープン当時は2人体制だったのが、やがて1人になり、自分の手だけで「とりいくぐる」を持ったときにその重さに驚き、でも新たな仲間を迎え入れて、喜ぶ反面スタッフたちを食わさなきゃが最優先事項になり。そんな気持ちで仕事をしていたせいかもしれないけど、最初に比べると場所のまとう雰囲気や、そもそも出入りする人が変わって空気も変わって、価格も物の配置も客層も、業界での立ち位置も少しずつ変わって、僕自身も「中の人」化が進んで、場所と人格が同じになっていく感覚があって。客観的にアリかナシか?というのも掴みにくくなって。

そろそろ結論を急ぎます。つまり何が言いたいのかというと、とりいくぐるがオープンした頃はもっとわくわくして仕事していて、まあわくわく感は言い換えると不安なんだけど、今とはちょっとニュアンスが違う感情。この時の感覚を取り戻す、というのを今年の目標にしたいと思います。受け身から、もっと主体性を持って運営するというか。
もっと前のめりに、という気持ちは実は前からあったんですけど、それが明確になったのはきっかけがありまして。昨年末、ずっとお世話になっていた八百屋の松井さんがついに退去されることになり、商店街のシンボルでコミュニティスペース、そして僕らの良き理解者を失ってしまうということが起きました。寂しさと困惑とで、どうしようかと悩んでいた矢先、知り合いのゲストハウスやお店がどんどんと面白い企画を発表していて、それに大いに刺激を受け、ああ!そういうことか!と。アクション、なにかアクション。小さくてもわくわくするやつ。多分これを繰り返しながら前に進むんだなと。
時を腐らせず太く巻き灰に変えて、頂上からの景色を登山口に変えて。

いつもより熱くなってしまいました。長文失礼、とりいくぐるでした。