2019年3月28日
とりいくぐるの別館について(リプライズ)
突然ですが、「とりいくぐる別館」について書きます。
思えば、とりいくぐるオープンに際して宣誓文のようなものを書いたんですが、改めて説明などを書いておこうかなと思いました。別館の使い方、用途、どちらも同じ意味ですが、その一助となればと思って書いてみます。
別館にはお部屋が2つあります。どちらも個室。区切られた部屋です。他のお客さんと共有するものはなく、出入り口も別々。もともと古く良い感じのアパートの一部を改装し、1階部分の土間打ちの部屋を「土間の部屋」とし、2階の日当たりの良い部屋を「明るい部屋」としました。それぞれ定員は4名と3名です。
エアコンはもちろん、個別にシャワーとトイレが付いていて、ちょっとした流しには湯沸かしポットや冷蔵庫、食器類が完備。簡単なつくりなので、しっかり自炊するのは難しいかもしれません。また当初は、布団を床に敷くタイプでしたが、ベッドを自作したのでさほど寒さ暑さは幾分軽減されたかなと思います。場所は、とりいくぐるから徒歩1分ほど。近隣は住宅街で、静か。
ドミトリー中心で、シャワーやトイレなどシェアしてもらうことの多いとりいくぐるとは違って、長期滞在や家族連れにも気兼ねすることなく滞在できるかなって思っています。
想定ではこんな感じでしたが、今のところ普通に1泊だったり2人組だったり、様々なお客さんがバンバン泊まってくれています。
別館オープンまでの経緯は、古いながらも雰囲気の良いアパートが空いているという情報を頂いたところに端を発してます。それなりに長くやっていると、どこが空き家になった、どこどこのお店が商売やめたなど、そんな情報が耳に入ってきます。別館は、2つ対になったアパートの1棟、それも道路側の一角を改装して作られています。印象的な青緑色に塗装された木製の扉。2対のアパートの真ん中を見ると、不思議な趣があります。
どちらの棟も空室ばかり、そして住まわれている方は高齢者です。このまま空室が進めば、2棟とも取り壊され、現代的な造りのアパートでも建つでしょう。いやアパートならまだいいかもしれません、ただの月極駐車場になってしまったら?つい最近も綺麗な茶色のタイル貼りの民家が取り壊され、それもたった3日で、更地になってしまいました。あっさりしたものです。
古い建物を残そう、というのは少し出過ぎていた感覚かもしれません。耐震や防災のために必要なときもあるでしょう。そのあたりバランスを上手く取りつつ、簡単に壊して建てるではなく、一度立ち止まる習慣が街に生まれるといいなとか思いながら。とりいくぐると、別館を僕らの挑戦と実験の場として頑張っていきます。
今日は長くなってしまったのでこのあたりで、以上とりいくぐるでした。