2017年2月 1日

2月1日(水)

今年は映画を沢山見るぞー!と思いながら1月末時点で見たのはわずか1本だけで、早くも目標には届きそうもない気配だったが、まあそれでもマイペースにやっていくのが良いだろうと思っていてさほど深刻な気持ちはない。ちなみに鑑賞したのは『湯を沸かすほどの熱い愛』だった。とても良い映画で、色々と自分の境遇と重なるところがあったりして鑑賞後に思うことが沢山あった。なんでもそうだが、感想があれこれ出るような作品というのはきっと良いのだろうと思う。主演の宮沢りえも素晴らしかったし、子役たちの演技も素晴らしかった。閑話休題。マイペースやっていくということ。そう、マイペースが重要なのだ。映画も見たい作品があるとき、時間がある時、気が向いた時。無理に見るというものではない。

ついこの間、ある同業者の方が訪ねてこられ、お互いの現状のことをお喋りさせていただいた。閑散期になると、同業者が他のゲストハウスをまわることが多い。その宿へはまだ伺って挨拶できていないので恐縮しつつも、終始楽しくお話していた。その宿があるのは有数のゲストハウス激戦区で、最近も少し増えているそう。競争はどんどん激化している様子が伺えた。

ご存知のとおり、ゲストハウスは日本全国津々浦々に年々誕生している。インバウンドという言葉もすっかり普及したくらいに海外からの旅行者が増えていて、そのことがまた昨今のゲストハウスブームの背中を押している。僕らがとりいくぐるをオープンさせた時(約3年半前)も、同じようにブームだなんだと言われていて、そしてそのピークはもう過ぎただとか後は尻すぼみだなんて言われていたと記憶している。自分でもそうなのかな、今後は厳しいのかななんて思ったこともあった。でもまあこういうのは、数年後に振り返ってみてあの時がピークだったんだねとか分析されて初めて分かるものなので、その時点で渦中におり正確に動向を掴み切るのはとても難しいことだ。おそらく、時流を読んだり流行を掴むことが出来る人のことを、商売の才能があると言うんだろうが。

そんなことを考えていると、また岡山市内に新しいホテルが開業するというニュースを耳にする。カプセルホテルなどの低価格帯の部屋も揃えた200室ほどの宿泊施設で来年オープンするのだとか。そのニュースの中で、こんな記述があった。

"地元業界からは「今でも供給過剰。JR岡山駅に近く、新しいホテルほど集客力は高く、既存業者は一層厳しい時代になる」との声が漏れる。実際に市中心部ではここ数年、老朽化や経営難で廃業したホテルが複数あり..."

参考:岡山・ドレミの街にホテル開設 アベスト社 18年春以降オープン

要は古く小さなものは淘汰され新しいものに生まれ変わり続けているという、まあ経済活動ってそういうものかもなとも思うような話。僕らがオープンさせた時は、岡山市内にゲストハウスと呼ばれるものは無く、我がとりいくぐるが第一号だったわけだけど、そういう意味でとりいくぐるは先輩。業界を見てみても後輩がたくさん増えた。今後、岡山市内に新しくゲストハウスが出来てくれば出来てくるほど、僕らはどんどんその他の有象無象に埋もれていき、ニュースバリューのある新規の方へお客もメディアも流れていくかもしれない。まあそれに手をこまねいてみすみす崩壊を待つつもりなんて毛頭ないのだけど、ここは先行者らしく、逆手に取ってどんどんマイペースに面白くやれたらいいな。続けていくこと、というのはここ最近ずっと頭に思い描いているテーマの一つ。長続きさせるためにも、マイペースというペースを乱さないように。

ところで近所の銭湯、「つる湯」さんが営業時間を1時間短くしました。夕方5時から夜8時までです。それを知ってか知らずか、うちのスタッフがつる湯さんとうちとで、掛け持ちでバイトしようかなとか言い出しており、いいぞどんどんやれ!なんて思っている今日このごろです。